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Bible & Gospel

No.455 2008年12月14日「インマヌエルの救い主イエス・キリスト」

お早うございます、高原剛一郎です

 今年、2008年は北京オリンピックがありました。手に汗握る競技に感動しましたが、同時に私は、表彰式にも胸が熱くなりました。世界中にいる数え切れないアスリートの中で、オリンピックのメダリストになるということは、最高の栄誉であるからです。ところでこのメダリスト達の心理を、聞き込み調査で調べた人がいるんですね。ビクトリア・メドベックというケロッグ大学の教授です。彼女の研究の結果、意外なことが分かってきたんですね。実は銀メダルを獲得した人よりも、銅メダルを取った人の方が幸福度、満足度が高かったというんです。

誰よりも深い満足を持っておられる方

 順位としては銀の方が銅より一つ上ですよね。しかし、銀メダリストはもう少しで金メダルに手が届いていたかも知れないという悔しさに支配されると言うんです。ところが、銅メダリストは、もしかしたらメダルを逃していたかも知れないのに、とにかくメダリストになったという幸福感があるっていうんですね。客観的順位より主観的判断の方が、本人の幸福度を決定するって言うんですね。

 さて、今日は誰よりも高い地位にある方なのに、誰よりも低い立場につながら誰よりも深い満足を持っておられる方を紹介したいと思うのです。その方は、イエス・キリストです。神である方であるのに、人としてこの世に生まれ、あなたに永遠の赦し、永遠のいのちを与えるために、十字架に架かって下さった方です。聖書はキリストの誕生についてどう語っているんでしょう。天使によって次のように語られています。  「マリヤは男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。この方こそ、ご自分の民をその罪から救ってくださる方です。」このすべての出来事は、主が預言者を通して言われた事が成就するためであった。『見よ、処女がみごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。』(訳すと、神は私たちとともにおられる、という意味である。)」

イエス・キリストがこの世に生まれた理由(1)

ご自分の民をその罪から救うため

 ここにイエス・キリストがこの世に生まれた理由について二つ紹介されているように思いました。
 第一に、ご自分の民をその罪から救うために人としてこの世に生まれて下さったということです。
 私は毎年23回海外に行きます。飛行機に乗っているときの楽しみの一つは、映画を見れると言うことですね。少し前こんな映画を見ました。刑務所を脱走した二人組の男が、列車の貨物室に身を潜ませるんです。その部屋には、水もある食料もある酒もたばこも何もかも揃っているんですね。彼はそこで、のんびり食べたり飲んだりしながら楽しくやるんです。ところが、深夜、その列車が動き始めます。目が覚めた頃にはかなりの距離を走っていたんですね。ところがあるところにさしかかったときに、事件が起こります。運転手が心臓麻痺を起こして、突然死んでしまうんです。さらに、運転室から地面に落下するとき、速度ギアに接触したため、列車は最高スピードで走り出すんです。今や運転手のいなくなった列車は、猛烈なスピードでレールをきしませながら、突っ走っていくんですね。はじめは食べ物の見物に囲まれて、気楽に構えていた囚人達も、異変に気がつくんですが、運転室まで行く術がないのです。このまま行けば、大きなカーブで脱線するか、終着駅にそのまま激突して大惨事になるのです。滅亡が分かっていながら、何も出来ずに恐怖に固まる囚人は、もはや食べ物、飲み物を楽しむ余裕はありません。そこにひとりのヒーローが現れます。そして、走る列車の隣に車を併走させて身の危険を冒して、運転席に飛び移り、列車をコントロールするというストーリーなんですね。

これこそクリスマスの意味

 私はこれを見ながら、これこそクリスマスの意味ではないかと思ったのです。どうして神が人間となってこの世に乗り込まなければならなかったんでしょう。それはこの世界全体が神から離れて、滅亡に向かって暴走しているからです。列車が暴走しはじめたら、列車の中にいる人々も皆、同じ結末を辿るのと同じように、滅びに向かってフルスピードで突き進んでいくこの世界の中に住む人間の結末もまた、滅びなのです。この人間の歴史の結末を滅びから救いへ、破滅から完成へと方向を変えるために、神の子キリストが人としてこの世に乗り込んできて下さったんですね。

イエス・キリストがこの世に生まれた理由(2)

神が私たちと共におられるため

 第二に、この方はインマヌエルと呼ばれる方だというんです。インマヌエルとは、神が私たちと共におられるという意味なのです。神から離れ、神と聞いてもぴんと来なくなった人間に寄り添い、人生を共有する人として、この世に来られた方が、イエス・キリストなのです。私は共にいると言うことを考えるとき、一つの話を思い出すのです。

最愛の息子と共に地面に激突したお母さん

 今から30年前、ブラジルのサンパウロという街にある25階建ての高層ビルで火災が発生したのです。12階から出火した火は、あっという間に上の階へと燃え広がっていきました。逃げ場をなくした多くの人が、ビルの中に取り残されてしまったのです。このビルの15階に29才のお母さんが3才の男の子を抱いたまま、途方に暮れていました。しかし、このままではもう助からないと思ったお母さんは、腹をくくったのです。着ていた服と引きちぎった部屋中のカーテンを男の子にグルグルに巻き付けると、彼を抱きかかえながら、煙が噴出する窓から飛び降りたのです。地面に激突したお母さんは即死でした。しかし、お母さんに抱きかかえられていた男の子は奇跡的にかすり傷だけで助かったのです。お母さんの身体がクッションになったのです。

 専門家によると15階の高さから飛び降りるとそのスピードのため、普通は失神するそうです。また仮に、気を失わなかったとしても、「落下速度が時速100キロ以上に達してしまうため、子供を抱きかかえ続けることは、女性の力ではまず無理だ」っていうんですね。しかし、「この子だけは何としても助けたい。この子の命は自分の命に代えても救い出したい」という強烈な意志が、彼女にその力を与えたのでしょうか。彼女は抱きかかえ続けることが出来たのです。そして、このお母さんは炎の中でも息子と共におり、落下していくときでも、息子と共にいたのです。そして、自分の命を身代わりに犠牲にすることによって、最愛の子の命を救い出したのです。

イエス・キリストはインマヌエルの神

 イエス・キリストはインマヌエルの神です。いつでもあなたと共にいる神なのです。そして、十字架の上で、あなたの罪の身代わりになって命を捧げて下さった方なのです。キリストは誰よりも何よりも高いところにいる神であるのに、誰よりも何よりも低い死刑囚として、あの十字架に架かるために、この世に生まれて下さいました。それなのに、悔しさや怒りではなく、深い満足を持っていたのは何故でしょう。そうすることによって、あなたを罪から奪い返すことが出来ると信じたからです。いや、奪い返すことがお出来になるのです。この方は、死後3日目によみがえり、今生ける神として、誰よりも高い所におられる方そして、あなたを見守っている方なのです。

キリストへのプレゼントはあなたがキリストに立ち返ること

 ところで、クリスマスとはキリストの誕生を記念する日ですね。普通、誕生のお祝いをもらうのは生まれた人です。今、どうすることがキリストへのプレゼントになると思いますか。あなたが悔い改めてキリストに立ち返ることです。キリストは喜んで、あなたを受け入れて下さいます。どうぞイエス・キリストをご自分の救い主として信じ受け入れて下さい。



国分友里恵:イエス・キリスト大いなる愛
新約聖書 マタイの福音書1:21-23
 マリヤは男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。この方こそ、ご自分の民をその罪から救ってくださる方です。」このすべての出来事は、主が預言者を通して言われた事が成就するためであった。「見よ、処女がみごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」(訳すと、神は私たちとともにおられる、という意味である。)