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Bible & Gospel

No.517 2010年02月21日 「進化論への反証」

おはようございます。高原剛一郎です!

 先日私は大阪のホテルで食事付きの講演会をしました。終わった後で一人の大学教授の方が面会に来られたのです。そしてこうおっしゃるんですね。「私もあなたのように単純に神さまを認めることが出来たら、どんなに良いでしょう。しかし、私の理性がそれを許さないのです。」「私の理性ってどんな理性ですか。」と伺うと、要するに骨の髄まで進化論がたたき込まれているので、神の存在を認めることが出来ないっておっしゃるんですね。進化論というのは神によらずに、この宇宙が生まれ、世界が生まれ、生命体が生まれ、複雑な人間にまで独りでに変化してきたという考え方です。

ある冤罪事件のやり直し裁判

 ところで先月ある冤罪事件のやり直し裁判が行われましたね。足利事件です。今から30年程前、栃木と群馬の県境で、幼い女の子が次々と消えるという事件が起こりました。20年間に栃木県足利市を中心とする半径20キロの円内で、6人の幼女が失踪し、5人が無残な死体で発見されていたのです。その内3件の犯人として、逮捕され、有罪とされたのが、菅家利和さんという方です。彼にはアリバイがあったんですが、警察も検察も、彼を徹底的に追い詰めて行きました。そして恐怖に駆られた菅家さんは、3件とも自白してしまうのです。ところが自白を裏付ける証拠がさっぱり挙がらないんですね。それでも彼が犯人として確定されてしまったのは、幼女の下着に付いていた体液のDNAの型が、菅家さんのものと一致した…も・の・と、思われていたからです。しかし、当時のDNA鑑定の精度は、とても不正確なものでした。近年になって、より正確になったDNA鑑定をやり直してみたら、なんと別人のものであるということが判明したんです。今まで決定的証拠とされていたDNA鑑定が、間違いであると分かったために、菅家さんは無罪釈放、裁判は改めてやり直し、そして判決は覆ったのです。証拠がデタラメだと判明したならば、その証拠に基づいた結論もひっくり返ります。証拠がデタラメなのにその証拠に基づく結論を変えないならば、それは不正なのです。

 ところで進化論にはいくつかの証拠があると言われています。ところがそれらの証拠は、ことごとくデタラメなもの、或いは思い違いに過ぎないものとして、却下されているということをご存じでしょうか。今日は数ある中から、3つ却下された証拠を紹介致しましょう。

ヘッケルのスケッチは捏造品

 第一に進化の歴史を再現する証拠として、色んな教科書は百科事典に載っているヘッケルのスケッチが偽造された捏造品であることが立証されたということです。このヘッケルというのはドイツの進化論学者です。彼はこう考えました。自然界には実に様々な姿の生物、動物がいるけど、成長した姿になるまでどんどんどんどん遡っていくと、受精卵の段階に行きます。この受精卵からまもなく胚と言われる時期は、魚も亀もにわとりもウサギも人も、ほぼ同じ形をしているというんですね。そしてその同じ形をしている胚の見事なスケッチを発表したんです。これを見ることで元は同じ生命体だと分かると言って来たんですね。ところが最近、イギリスの医者であるビルヘルム・ヒズという人によって、彼のスケッチは実際の胚の姿に大幅に手を加え、まるでそっくりになるように細工したことが明らかにされてしまったんです。すなわちこれは証拠にならない捏造品なのです。

始祖鳥は歯と爪のある鳥

 第二に、化石の記録です。代表的なものは始祖鳥です。この鳥の化石こそは、爬虫類から鳥への進化の過程を化石で示したものとして今も教科書に載っています。ところで、どうして始祖鳥が爬虫類と鳥の中間生物だと考えられたんでしょう。それはこの鳥には歯が生えていること、また羽に爪があること、この2点なんです。爬虫類は歯があるし爪もあるが、鳥は歯もなく、爪もない。だから始祖鳥こそは、進化のプロセスを証明する中間生物だっていうんですね。ところがよくよく調べてみると、爬虫類の中には歯のあるものもあれば、歯のないものもあるんです。哺乳類だってある哺乳類には、歯がありますが、ある哺乳類には歯がありません。また鳥だって爪のあるものも、現在でも生息しているんですね。そしてその鳥は、鳥として扱われているんです。つまり、始祖鳥は歯と爪のある鳥にしか過ぎず、中間生物の証拠としては全く不十分なものなんです。

痕跡器官への偏見

 第三に、痕跡器官への偏見です。19世紀の後半、ロバート・ビーダーシェイムという進化論学者は、人間がサルから進化した証拠として、体の中に様々な役に立たない部分が残っていると言いました。そして180もの器官を昔サルだったときの名残として指摘したんです。例えば扁桃腺、尾てい骨、胸腺、親知らず、耳の筋肉や体毛です。中でもやり玉に挙げられたのは盲腸です。何の役にも立たない、調理することを知らないサル時代の内臓の痕跡だという風に決めつけられたのです。しかし、今日では、免疫システムの一旦を担う重要な器官と考えられているんです。医学の知識は進むに連れて、無駄に見えた体の器官が、実は重要な働きをしているということが、次々と解明されるようになっていきました。体の中に無駄なものはないのです。従って痕跡器官という証拠も進化の証拠にはならないのです。

証拠が覆るなら結論も変えなければならない

 私は今、進化論を支える3つの証拠が、証拠にはならないということをお話致しました。証拠が覆るなら、その証拠に基づく判決、結論も変えなければならない。それは足利事件を見ても言えることではないでしょうか。進化は事実ではないのです。

 聖書はこう語っています。
「目を高く上げて、だれがこれらを創造したかを見よ。この方は、その万象を数えて呼び出し、一つ一つ、その名をもって、呼ばれる。この方は精力に満ち、その力は強い。一つももれるものはない。」

 目を高く上げて宇宙を見渡すとき、天体運動の正確さや、太陽と地球の距離など、様々なものを見ていくと、実に絶妙に仕組まれているんですね。まるで地球で、私たちが生きていくために、丁度良いように何者かが、調整して下さったかのように思えてきませんか。その何者かこそは、あなたをお造りになった真の神さま創造主なる方なのです。

神ほど揺るがない現実はない

 この神さまはただ大きく、ただ偉大で、ただただ圧倒的な存在であるだけではなく、ご自分が造られた一つ一つの作品に、ニックネームを付けて「一人でも迷子になってはいないか。」「一人でも倒れてはいないか。」「欠けてはいないか。」と心配し、案じて下さる神なのだと、聖書は語っているのです。どうぞあなたもまず、創造主なる神さまの存在を確信して下さい。神ほど揺るがない事実、素晴らしい現実はありません。どうぞこの方をキリストによって祈り求めて下さい。心からお勧めしたいと思います。


Rainbow Music Japan:一羽の雀に
旧約聖書 イザヤ書40:26
 目を高く上げて、だれがこれらを創造したかを見よ。この方は、その万象を数えて呼び出し、一つ一つ、その名をもって、呼ばれる。この方は精力に満ち、その力は強い。一つももれるものはない。