新約聖書
「聖書はこう言っています。『彼に信頼する者は、失望させられることがない。』」
(ローマ人への手紙10:11)

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「聖書と福音」高原剛一郎

No.597 2011年9月4日

「主の御名を呼び求めよ」

おはようございます。高原剛一郎です!

 先日私の所属している集会の若者の部屋が、ガス爆発を起こして吹っ飛ぶという事故がありました。幸い彼が留守中に起こった爆発で彼自身は何一つけがを負うことはなかったんですが、事故の直後は大変な騒動になったそうです。近隣住民は集まるわ、消防隊員はサイレン鳴らして駆けつける、大家さんは心配でオロオロする。とにかく周りの多くの人たちがおもてに出てきて様子を見に行ったんですね。なぜでしょう。大爆発とともに大音響が響き渡ったからです。これだけの爆発が起こったからには何か原因があるはずです。今回の場合、部屋の中にあったコンロ式ガスボンベが、窓ガラスのレンズ効果で集中加熱されて爆発したんだそうです。

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 ところで現代の宇宙物理の世界では宇宙の原因はビッグバンだと説明しています。何も無い、無の状態の中で、ある時点で爆発が起こって広がって出来上がったのが宇宙だっていうんですね。宇宙に始まりがあるという点で聖書の宇宙観と共通点があります。しかし宇宙の原因がビッグバンにあるとして、そのビッグバンの原因は何なんでしょう。市街地のマンションでごく小さな爆発があったとき、その爆発に何らかの原因が必ずあるとするなら、この見事な宇宙空間、天体、自然界を支配する四つの力を生んだビッグバンにも必ず原因があるはずなのです。聖書はこの宇宙の第一原因者を創造主と呼んでいます。この創造主こそは宇宙のみならず地球とその上に広がる自然界、そして命をお造りになった方なのです。実に創造主こそはあなたのルーツ、あなたの魂の親、あなたの第一原因者なんですね。そしてこの万物の造り主のことを聖書は「主」と呼んでいるんです。聖書の中にこんな言葉があります。

「主の御名を呼び求める者は、だれでも救われる」のです。

創造主であるゴッドはグッドなるお方

 今日はここから三つのポイントでお話しいたしましょう。
 第一にこの世界をお造りになった方は「主」です。「主」とは主人の主なんですね。英語で一家の主人を表す時になんて言うでしょう。グッドマンなんですね。良人、良い人です。一家を養い、支え、守る人であるからですね。神はグッドゴッドです。良い方なのです。人間の祝福の源なんですね。あなたを造り、生かし、生きて行くのに必要なものを全てタダで与えてくださっている方なんです。そしてこの方は万物の作者であるがゆえに、オーナーであり、所有者であり、王様でもあるんです。ところが人間はこの宇宙の本当の所有者を忘れて、まるで世界は自分のために存在しているかのようにふるまっているんですね。この真の神様から離れた生き方を聖書は罪と呼んでいるんです。

人間の叫びに答えてくださる方

 第二に「主」は呼び求める者に答えてくださる神である。ということです。求める者には必ず信仰を与え、導きを与え、確証を与えてくださる方なんですね。しかし求めない者には永久に不可解な存在のまま終わってしまうんです。そしてこの求めるか求めないかという人間の選択の中に、その本人の本質が実は表れてるんですね。

あるご夫婦の娘さんの呼吸器発作

 これは友人から聞いた話なんですが、あるご夫婦の3才になる娘さんが呼吸器系の発作を起こし、すぐに救急車で小児専門病院に運び込まれたのです。その時病院には、たった今この病気の専門ドクターが帰宅する直前だったんですね。抜群のタイミングで娘さんはこの専門ドクターの治療を受けることになったのですが、しかしこのドクターをもってしても大変に難しい状況であったそうです。ドクターも原因不明と言うばっかりで、やれるだけのことはやりますと言って、認可されたばかりの抗生物質の投与などベストを尽くしてくださったんですね。

奇跡かそれとも偶然か

 その時ご夫婦はお二人ともクリスチャンではありませんでした。ただ奥様は集会に通っていたんです。そして二人は互いに言葉に出して、二人共祈り出したそうです。「神様どうかこの子を直してください。現代医学でも予断を許さない状態です。どうぞ全知全能の神様の力でこの子を癒してください。そして私たちの手に娘を取り戻させてください。もしこの娘を直してくださるなら私たちはあなたを信じます。」「今晩が山です。」と言う医者の言葉に二人は一睡もできずに祈り続けたのです。そして翌日驚異的な回復力で娘さんは助かったんですね。奥さんは言いました。「なんてすごい奇跡でしょう!神様感謝します!」ご主人も言いました。「本当だ、なんてすごい偶然だ。」一息ついたとき引っかかった奥さんが聞きなおしました。「どうして偶然だなんていうの?神様に祈ったじゃない。」しかしご主人は頑として譲りません。「いや新薬が効いたんだよ。いくつかの薬の組み合わせで相乗効果を発揮したんだろう。多分うまくいくと何となく僕には分かっていたよ。」お二人の意見は最後まで平行線でした。

生きて働かれる神に気づくには

 人はたとい奇跡的な経験をしても信じない人は信じません。信じないで済むありとあらゆる理由や説明を考え出して、神様の前に膝を屈するということをしないものなのです。同じことを経験してもある人は神を信じる根拠とし、ある人は信じない根拠を見出すのです。汲み取るものが別々なんですね。人間は結局自分が望むものによってコントロールされるように造られているのです。もし主を呼び求めたくないなら神は無理矢理にその人の前に分かる姿では現れないのです。しかし、もし主を呼び求めるのであるならば神様の証拠に目が開かれ始めるのです。自然界の中を通して、自分の周りの様々な出来事の中に、また聖書のみことばの中に、神がおられ、神が生きて働かれる方だという証拠に気が付き始めるんですね。

裁きからの救いを用意されている神

 第三に「主」は全ての人に罪の結果である死後の裁きからの救いを用意しておられるということです。なぜなら主の御名を呼び求める者はみな救われると書いてあるのです。どんな人にも必要で、どんな人の罪をも完全に覆い、赦し、神の子供になる立場を神様は準備してくださっています。しかし、それはキリストの十字架の復活によって完成したものです。ただし、これは全員に準備されていますが、それを手にするのは受け取った人だけなんですね。

有効期限がある救い

 毎年当選しながら取りに来る人がいないために、宙に浮いたままの宝くじ懸賞金が20億円以上あるそうです。それで宝くじ協会は時々広告をうって「家の中に眠っている宝くじを確認して下さい!」と呼びかけるんですね。どうして呼びかけるんでしょう。引き換えには有効期限があるからです。キリストによる救いも同じです。あなたが生きている間がこの救いを受け取るチャンスなのです。
 どうぞ今キリストを受け入れ、永遠の命を受け取ってください。心からお勧めしたいと思います。

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