新約聖書
聖書はこう言っています。「彼に信頼する者は、失望させられることがない。」
(ローマ10:11)

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「聖書と福音」高原剛一郎

No.674 2013年2月24日

「失望しない秘訣」

おはようございます。三綿直人です!

 昨年のロンドンオリンピックで、無足ランナーとして有名になった人がいます。南アフリカのオスカー・ピストリウスという選手です。彼は400メートルの陸上競技に出て、準決勝で敗れるんですが非常に注目されたんですね。彼、生まれた時から両すねの骨がない状態で誕生しました。彼はずっと義足で生活するんです。でも彼はその困難を乗り越えてパラリンピックに出場するようになり、彼は敵なし、というほど速くなるんですね。でも彼は、パラリンピックではなく、オリンピックに出たい、と夢を持つんです。でもその彼のパラリンピックでのタイムが抜群に速いので多くの人から批判を受けることになります。「あの義足は加速装置だ。」とか「道具によるドーピングだ。」と言われたんです。彼は、出場規定のハードルをいくつも乗り越えて、やっとロンドンオリンピックに出場したというんですね。
 あるインタビュアーが彼にインタビューしました。「オスカーさん、あなたはなぜこんなにも困難を乗り越えてオリンピック出場という夢を実現することできなんですか?」彼はこう答えたんです。「私は十年前に亡くなった母親のことばを忘れることができません。母親は私にこう言ったんです。”オスカー、敗者とは最後にゴールする人じゃない。初めから出場をあきらめちゃう人をいうんだよ。”私は私のルーツであるこの母親のことばに励まされてこのオリンピックに出場したんです。」

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 私たちが困難の中で、勇気を受け、立ち上がっていく力って自分のルーツである人のことばによるところが大きいのだと私は思うんです。私たちの人生の中で困難がやってきたとき、私たちを立ち上がらせるその魂の親である神さまのことばを知ってるというのは、人生においてすばらしい力になると私は信じています。

信頼できる方はイエス・キリスト

 今日、私はみなさんにイエス・キリストに信頼すれば失望させられない、三つの理由についてお話したいと思います。
 まず一つ目、イエス・キリストは私たちの作者であるから、なんですね。
 ノーベル賞を受賞した小林先生と益川先生、2008年に受賞したんですが、彼らがどういう理論で受賞したかを保育園の子供たちにもわかるようにという名古屋大学教授陣のプロジェクトが組まれました。五歳児に、根拠となる理論を説明するというんですね。ある保育園の先生が懇願して実現したんですが、小林・益川理論をこんな風に説明したっていうんです。「みなさん、ここに一つのロボットがあります。このロボットをバラバラに分解してみましょう。いくつの種類のブロックでできていますか?」子供たちが叫びます。「先生、三つでできてる。」「そう。私たちのからだはバラバラにしていくと、もう分けることができないというブロックがあるんですよ。そしてこのブロックはずっと三種類しかないと思われてたんです。
 じゃあ、今度はこのロボットを分解してみてください。いくつのブロックがありますか?」子供たちがバラバラに分解すると六つのブロックになったんですね。そして教授陣はこう説明したんです。「そうです。昔は三つしかないと思われてたんだけど、実はブロックは六つあったんだということを小林先生と益川先生は発見したんですよ。それでノーベル賞をもらったんですよ。わかりましたか?」子供たちは大喜びで「はーい、わかりました。」

人間の作者なる創造主

 NHKの取材班がその講演の様子を撮っているんですが、出てくる子供たちにインタビューしたんですね。「みなさん、今日の授業よくわかった?」子供たちは大喜びで「うん、よくわかった。僕たちはバラバラにしたら六つのブロックでできてるんですよ。」「そう、すごいね。」でもある子供がこう言ったんです。「バラバラにしたら六つのブロックになるっていうのはよくわかったんだけど、誰が組み立てたの?組み立てる方が難しい。」
 みなさん、そもそも組み立てたのは誰なんでしょう?ほんとに進化論が言うように、偶然に私たちは人間になったんでしょうか。聖書は作品があるところには作者がある。人間という最高傑作にはイエス・キリストという作者がいる、と宣言しているんです。私たちは偶然できたのではありません。作者によって尊いものとして造られたんです。イエス・キリストは作者ですから、回復させることもおできになるのです。私たちが人生で行き詰った時、もうだめだという時、イエス・キリストに信頼するなら、この作者はあなたをもう一度回復させることができます。

十字架による完全な罪の赦し

 二番目に、イエス・キリストは罪の罰を身代わりに受けて下さった唯一の方だからだ、というんです。
「日本で最初にオレオレ詐欺をした男」という本があります。藤野明男さんという方が著者なんですが、結論だけ言うと、彼はオレオレ詐欺をして逮捕され、法廷に立ちます。この彼が自分の罪の罰を自分自身で受けなければならない、と思った時、自分のやったことのたいへんさを覚えたというんですが、検察が求刑した刑の半分になったそうです。どうして半分になったかということを裁判官が説明するんです。「あなたのお父さんが、あなたがだまし取った分を利息を付けてすでに示談で払っています。」その額数千万です。「あなたのお父さんがあなたの身代わりにあなたが払うべきお金を支払った。だからあなたの刑は減刑されます。」と言ったっていうんですね。その時藤野さんは自分の父親の愛をひしひしと感じたというんです。
 私たちは罪は罰を受けなければならない、ということをよく知っています。他の人の罪はよくわかるんですね。でも自分のやった罪も罰を受けなければならないんです。人間の法廷で私たちは裁かれることはないかもしれませんが、聖書は死んだ後に、我らは神の法廷に立って、神の裁きを受けるといってるんです。この罪の罰を支払わなければならない私たちの身代わりに、罪の罰を一身に受けて下さった方が、イエス・キリストです。イエス・キリストは二千年前、あのエルサレムの郊外、ゴルゴダという丘で十字架にかかり、私たちの罪の罰を身代わりにすでに受けて下さったのです。ですから、このイエス・キリストに信頼する者は罪赦されると裁判官である神が言ってるんですね。減刑されるんじゃないんです。全く赦されるんです。イエス・キリストはあなたの罪の罰を、身代わりに受けて下さったんです。

唯一復活を経験された方

 三番目に、イエス・キリストは死を打ち破って、復活した方だからだ、というのです。中国の新聞を読んでいて笑ってしまいました。ヤン・ゾンフーさんといつ実業家が約二千万のお金をかけて、どんな災害でも助かるという避難カプセルを造ったんですね。1700度cの高温でも船内の室温は30分間保たれる。備蓄した酸素で二週間は外気を断つことが可能。船体はジャイロスコープの原理により、どんなに回転してもバランスを保つ。一年間の食物と水を備蓄している。三人が横になれる十分なスペースがある。この避難カプセルの試運転をしたそうです。ある断崖絶壁の上ににカプセルを置いて、クレーンで運んでるんですが、そのクレーンの鎖が切れて、試運転の前に断崖絶壁を転がり落ちたっていうんですね。みな乗組員の安否を気遣いました。しかし、乗組員は全員無事で出てきたというのです。
 みなさん、経験した人に聞くっていうのは、知恵あることだと思います。でも、死を打ち破るという経験は人類誰もできていません。イエス・キリストは十字架で死なれましたが、三日目に死を打ち破って復活したのです。どんな断崖絶壁を落ちても無事が確認される避難カプセルだったとすれば、信頼できるんではないでしょうか?なぜか?経験して試されて、そして証明されたからです。イエス・キリストは死を打ち破って、死にテストされてそれに耐えた唯一の方です。イエス・キリストに信頼する者は失望させられることがありません。聖書はこう言っています。

「彼に信頼する者は失望させられることがない。」 

 人生の中で、困難にぶち当たっている方、痛みを持っている方、もう生きていくのが辛いと思われる方がおられましたら、このイエス・キリストに逃げ込んで下さい。心からお勧めします。

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