新約聖書
神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。
(ヨハネ3:16)

Default Text

「聖書と福音」高原剛一郎

No.706 2013年10月6日

「全宇宙の創造主イエス・キリスト」

 みなさん、こんにちは!

 実は、昨晩遅くに私は飛行機で福島にやって参りました。ところが、郡山からこの福島市に移動するための最終バスにぎりぎり乗り遅れたんです。チケットは既に持っているんですよね。ところが「たった今出たばっかりです。」というふうに、切符売り場の女性がおしゃったので、「えー、困りますわー。」と言った時に、彼女はですね。「お客さん、ちょっと待っててください。」と言うや否やですね。今、走り出したバスを止めに行ったんですね。雨の中「ちょっと待っていてあげてください」と言いながら、置き去りにされて帰ったんですけども、でも、私はそれを見ながらね。行ってしまったものを今さら、じたばた言っても仕方がない。もしかしたら、「ならぬものはならぬのです」というふうに言われるのかなぁ、と思ったら、そうではなかったのですよね。仕方がないので、東北本線で、鈍行に乗りまして、そして、福島に行きました。

カット
 で、駅構内でですね。コーヒーを買ってですね。そしてこのベンチに置いて、飲もうとした時にね。倒しちゃったのです。しまった。と思った時には、もうベンチがズアーッと、コーヒーでですね。濡れてるわけですね。その隣のその座っていらっしゃった女性がね。そのティッシュで綺麗に拭いてね。私に向かって、「火傷ありませんか。」おー。で、そのゴミを自分の鞄に入れたんです。私はですね。その、福島の方ってね、凄いと、流石会津やと、思いましてですね。「福島の方って本当にね。親切な方多いですよね。」と言ったらね。「そうなんです。」って言ったんです。もう、これにもビックリしました。
 そういう素敵な方のたくさんいらっしゃるこの福島で、この聖書と福音の番組が始まって約1年4か月。このような機会が与えられていますことを心から感謝しています。今日はこの生でですね。皆様に聖書のメッセージをお届けしたいなというふうに思います。今日のテーマ、今日のメッセージの箇所は聖書の富士山ともいわれているところですが、まずお読みしたいと思うんですね。

「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」

 まず第一番目に、「神は」という言葉ですね。この世界をお造りになった方。この宇宙も自然界も、そして、私たちの命をもお造りになった生きる真の創造主がおられる。そしてその神様はあなたのことを心から愛しておられるというメッセージです。
 いよいよこの八重の桜ですね。佳境に入ってまいりまして、福島を舞台にした大河ドラマということでね。私も毎週欠かさずに見てるんですけれども、この新島八重ですね。今は、まだ、新島襄と結婚していませんので、山本八重というこの主人公ですよね。会津の女性として活躍しているわけですけども、彼女が新島襄と出会うまで、彼女に対して一番大きな影響を与えた人、それはね、なんといっても、山本八重さんの実のお兄さんである山本覚馬という人です。この会津出身の方ですよね。この17歳年上非常に文武両道で秀でていた人物であると言われているわけですけれども、親子ほどの年の離れた彼から鉄砲の撃ち方などを習ったというふうに言われています。

心の目を開いた1冊の本

 ところでこの山本覚馬さんという人は戊辰戦争生き残りまして、やがて、京都府知事の顧問になります。で、京都というのはですね。非常に古典的な街、伝統的な古い街なんですが、この山本覚馬のアイデアによって日本一の先進県に変貌を遂げるんですね。非常にこの紳士の気質に富んだその人物であったわけですけれども、彼がこの京都の顧問をしていた時に、あるアメリカからやってきた宣教師から一冊の本を渡されます。その本が彼の心の目を開くんですね。その本のタイトルは天道溯原という本なんです。この天道というのは天の道と書いて、天道なんですが、これを丁寧に言うと、お天道様なんです。で日本語でお天道様と言ったら太陽のことを連想する方が多いと思うんですね。
 ところで中国では、天道、天の道と書きますと、太陽の事ではなくてね。天地の支配者、この世界の造り主、この全宇宙の所有者のことを天道というふうにいいますね。その天道の根本に溯っていく本、これが天道溯原というんですけど、それでもこのよく分かったような分からないようなそんなタイトルですが、この天道遡源には英語のタイトルがついています。その英語のタイトルはね。Evidences of Christianityというタイトルなんだそうです。Evidencesというのはね「証拠」という意味です。Christianityというのはね。まあ、キリスト教というふうに翻訳されていますけれどもキリストを信じるあるいは聖書を信じる根拠、証拠、信頼に足るその土台の部分はこれなんですよというふうに書いてある全文中国語の本です。この天道溯源を山本覚馬が読んだ時に俺が求めていたものはここにあるというふうに目が開けていくんですね。

デザインあるところにデザイナーあり

 その本の内容というのはですね。いくつかの章に分かれていますけど、一番最初の章には神の存在について書いてあります。その当時の天文学、生物学、物理学、化学、あるいは生理学ですね。そういったですね。様々なその当時の自然科学の知識の中で、そういう物を使いながらね。神様って、目には見えることができないけれども確かにおられるよ。神様という作者がいないとこの世界の成り立ちは説明することができないんじゃないでしょうかという事を詳しく紹介している本であったんですね。この天道溯源が紹介している神様の紹介の仕方っていのはね。作者がいなければ作品っていうのは存在しませんよね。デザインがあるのならば必ずデザイナーがいるって分かりますよね、っていうそういう本です。

世界に満ちている創造主の作品

 私はですね、一つその論理に乗っ取ってね。紹介してみたい生き物がいるんです。それはね梟蝶という蝶々です。南米に行きますとね梟蝶という名前の蝶々がいるんですね。大きな蝶々なんですけれども、この蝶々の羽の模様は普通ちょんちょんと紋々がついてるだけなんですが、紋々じゃない梟の顔が印刷されたみたいにうつっているんです。梟の黒目の潤いありますでしょ。あの少女漫画での星が点々といっぱいいっぱい。涙目の部分まで再現しているというフクロウ蝶の顔が蝶々の背中の羽にくっついているんですよね。どうしてそんなふうにくっついているかと言いますとこの蝶々には天敵がいるんです。小鳥なんですね。この小鳥にも天敵がいます。それが梟なんです。つまりこの梟蝶というのはね。天敵の天敵の姿を背中に描かれることによって天敵から守られる。鳥が食べに来た時に「これ見い」※ みたいなですよ。これ。遠山の金さんみたいに「俺見てみい」みたいな感じでね。おまえかよ。見たいな感じで。びっくりするということになってるんですけれども。これね。とっても不思議なことなんですよ。実は梟というのはね。夜行性の生き物なんです。つまり、昼間寝ていて、夜活動するんですよね。昼間寝ていて、夜活動するのが梟です。ところがこの梟蝶というのはね昼間活動して、夜寝るんです。ということはね。梟と梟蝶という生き物は同じ場所に住んでいたとしても、お互いに姿を見ることはない、出会うことがないんです。梟蝶にとって梟というのはね、生まれてから死ぬまでの間、決して見ることがない生き物なんです。今まで見たことがないような姿の、鳥の顔が自分の背中に描かれているんですね。この梟蝶が自分でそんなこと出来るわけがない。となってくると一体誰がデザインしたんだろう。梟のことを良く知り、そして梟蝶の天敵がなんであるかを知っている。そういうデザイナーがこのように設計して下さったというふうに考えるのがね、一番分かりやすいんじゃないかなと思います。
 この世界をお造りになった方、自然界を創造された方、あなたの造り主であり、いのちのルーツである方がいらっしゃるのですよと、聖書は語ります。そしてその神さまは、私たちを愛しておられるのです。どうぞみなさんこの永遠の救い主、いのちの造り主、そしてあなたのための購い主イエス・キリストをぜひ信じ受け入れて下さい。

※ 注:「これ見い」とは関西弁で「これを見なさい」の意。

コーヒーカップ
時計
MILANの消しゴム