新約聖書
「神が、御子を世に遣わされたのは、世をさばくためではなく、御子によって世が救われるためである。」
(ヨハネ3:17)

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「聖書と福音」高原剛一郎

No.870 2016年11月27日

「あなたの救助者イエス・キリスト」

おはようございます、三綿直人です!

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私は30年間大阪で生まれ育ちましたが、今は東京に住んでるんです。
で、関西では当然の言葉が実は東京では通じないっていうことが結構あるんですよね。東京の人は「押しピン」てわからないんです…「画びょう」。「さぶいぼ立つわ」っていうんですけど「鳥肌」っていうんです。
誤解される言葉もいっぱいあります。「しゅっとしてる」ていうのは、私たちは「かっこええ」という意味で使うんですけど、「痩せてる」というふうに理解されるんです。関西の言葉が東京で通じへんというのは、まあ、当たり前の話かもしれませんが。
この聖書のメッセージをお届けする時にも通じないことが多いんですよね。健全なコミュニケーションのためには両方とも知ってる人が取次をせんとあきませんけど、番組では聖書のことがわからない日本人のために、説明しようとしてるんですね。

ヨハネの福音書3章17節

今日の聖書の箇所をお読みしましょう。

神が、御子を世に遣わされたのは、世をさばくためではなく、御子によって世が救われるためである。

私たち日本人は、まず「神」ということがわかりません。人間が作った神々についてイメージするんですけど、聖書が言っている「神」というお方はこの世界の造り主なんです。
この世界は、うまいこと仕組まれているんですよね。

みごとな蝉の生態

この間、大学生の蝉に関する研究発表聞きました。
蝉って300種類いてるんです。この蝉の雌が木に卵を産みつけるんですけど、どんな木に産みつけるかって決まっているんですって。枯れた木なんです。
生きてる木に産みつけると、穴が塞がれてしまって、ふ化する時、できないていうんですね。それから幼虫になる時、それも決まった日にかえるっていうんです。必ず雨の日だそうです。
この蝉の幼虫は木の幹で卵からかえって、その後、木から落ちて土の中にもぐって行きます。永いものは10年くらい、短いものでも1、2年は土の中で過ごすんですよね。で、雨の日じゃないと、土が柔らかくないから、もぐっていけない、っていうんです。
それからもう一つは、雨の日は天敵がいない、という理由だそうです。この幼虫の天敵は蟻です。蟻は雨の日に活動しません。うまいことできてますよね。
幼虫が成虫になる時、すなわち羽化する時、この時間帯も決まってるそうです。必ず、夜です。天敵がいないからだそうです。
幼虫が成虫になる時の天敵は鳥です。鳥は夜活動しませんし、もし飛んだとしても、鳥目って言って、餌が見えないんですよね。必ず枯れ木に産みつけ、必ず雨の日にふ化し、必ず夜に羽化する。まあ、この蝉の生態を仕組まれた、と考えずしてどう説明するでしょう。

自然は神に造られた

聖書は私たちのこの世界は神が造ったと私たちに説明してるんです。
私はよくできてるものには作者がいる、と思います。そして自然界の仕組みは、よくできてると思います。
そうすると、自然界には作者がいるということになりませんか。
聖書は「神が」という時、この「神」は私たちが考え出した宗教の神々ではなく、私たちをお造りになった「神」について語っているんです。

罪と死からの救い

さて、二つめのポイントは、この神が私たちを救うために、イエス・キリスト、御子を遣わした、というんですけど、私たち日本人が救われる、というふうに聞きますと「経済的に救われる」とか「あの失敗が挽回された 救われた」というようなかんじで、救いというのを考えます。
でも、聖書が語っている救いというのは、ずばり、罪と死からの、救いなんです。

娘をなくしたとあるご両親

一年半前に、娘さんをスキルス性胃がんで亡くしたご両親と先日お話しました。
このご両親には三人の子供がいらっしゃった。男、男、女という三人の子供です。その一番下の娘さんが28歳という若さで亡くなられたんですね。
お父さんは人工透析を専門とするドクターです。子供が病気になった、がんになった、自分の医療の人間関係のすべてを駆使して治療にあたったそうです。東京にも連れて行って、いろんな有名なお医者さんに診せて「この子供をなんとか助けてやってくれ。」でも、このスキルス性胃がんの解決方法はないんでした。
このお父さんが治療に専念して、もう、娘の治療ばっかりに専念している時、娘さんにこう言われたそうです。「お父さん、お父さんはお父さんでいて。お父さんは私の主治医じゃない。」
確かにそうなんです。お医者さんだったらいくらでもいるんです。でも、あの子にとってお父さんは一人だけなんです。一緒に泣いてほしかった。一緒に悲しんでほしかった。このご両親の涙は本当に深いものです。
私も男、男、女という子供三人育ててます。その娘が亡くなるっていうことを考えただけで、胸がキューンとしました。
この娘さんは幸いなことに、亡くなられる前に、聖書の話を聴いていました。イエス・キリストを信じました。このイエス・キリストによる死に勝利する救いをいただいて、天に帰ったんです。
この娘さんのお父さんへの最後の言葉がこうだったそうです。「お父さん、お母さんの話、たまには聞いてあげてね。」
このお母さんがイエス・キリストを信じるクリスチャンなんですね。そしてこのお父さんは悲しみの中で、今聖書を学んでおられるんです。
いつか、イエス・キリストの救いを受けられたらな、と心から願ってやみません。

キリストは唯一の救助者

三つめのポイントです。
救うために御子を遣わされた。罪と死からの救いのためにイエス・キリストがこの世界に遣わされました。
すなわち、イエス・キリストというのは、単なるキリスト教の開祖ではなく、道徳家でもなく、神から遣わされた救助隊のリーダーだというんですね。いや、唯一の救助者だというんです。

ヘリコプター選手権金メダリスト

世界ヘリコプター選手権というのがあるそうです。
それで日本人初の金メダリストになった青山さんという方がおられます。この方、高所恐怖症なんだそうですが、人命救助に役立つ乗り物は、ヘリコプター以外ない、ということで、ヘリコプターの操縦士になると決めた方だそうです。
彼は金メダルを取ったんですが、金メダルを取るために操縦士になったのではなく、金メダルを取れば、ヘリコプター操縦士をめざす若者が増えるんじゃないか、と期待して取ったていうんです。
この救助訓練で、最後のテストは地上10メーターからテーブルにバケツをのせるのが、最終テストだそうです。実はヘリの操縦で一番難しいのは、ホバリングだそうです。同じ所にずっと止まっとくんですね。
ところが、青山さんは上空15メーターから2センチの穴に鉛筆を通すことができるんです。おそらく人類で唯一の技術だろうと言われているそうです。
「どうしてそこまでするんですか。」と訊かれた青山さんは「この技術があれば、多くの人が救えるんです。」と答えておられました。
もし、自分が救助される立場になったら、その救助技術のぴか一の人、その技術を唯一持ってる人に依頼するのではないでしょうか。

死に勝利されたお方

罪と死から私たちを救うことができる実績のある方は誰でしょう。人類で唯一、死に勝利された方だけです。
誰一人、死からよみがえった方はいません。しかし、イエス・キリストだけが、死に勝利され十字架から三日後に復活されたんです。
あなたの救助者は、唯一、イエス・キリストです。
ぜひこの方による救いを受け取ってください。心からお勧めします。

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