新約聖書
 そこで、子たちはみな血と肉とを持っているので、主もまた同じように、これらのものをお持ちになりました。これは、その死によって、悪魔という、死の力を持つ者を滅ぼし、一生涯死の恐怖につながれて奴隷となっていた人々を解放してくださるためでした。
(ヘブル2:14-15)

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「聖書と福音」高原剛一郎

No.772 2015年1月11日

「人間のために全宇宙を整えた創造主」

おはようございます、高原剛一郎です!

カット
 もしも、あなたが年末ジャンボ宝くじ、一等三億円に当選したとします。興奮して、心が落ち着かない状態ですね。そのとき、電話がかかってきます。なんと、あなたが趣味で撮影した写真が、土門拳賞の写真コンテストで優秀賞をとったという知らせです。さらには、あなたの写真集を出版したいという会社があるんですが、どうしますか、と言うんです。ダメ元で出した自分の作品が最高の評価を得て、有頂天になっているそのとき、恋人がやってきます。「ねえ、喜んで!とうとう、私たちの結婚の許しが父から出たのよ!私たちは晴れて、みんなに祝福されて結婚できるわ!」 一日に、最高に嬉しいことが三つも重なったので、頭がクラクラしてきました。そこで、病院に行って熱さましをもらいます。そのとき、ドクターから呼びとめられて、一ヶ月前の人間ドックの検査を知らされます。それは、現代医学ではどうしようもない難病で、余命一週間の宣告でした。さて、その死の宣告を受けたとき、それまでに聞いていた嬉しい知らせは、輝きを増すでしょうか。それらの喜びは、死に立ち向かっていく勇気を与えてくれるでしょうか。そして、迫り来る死に対して、決定的な解決をもたらしてくれるでしょうか。まったく、役に立たないのです。むしろ、何でこんなときに!と、いっそう、生きれないことを悔しくさせるばかりなのではないでしょうか。死という問題を解決しない限り、人生は、なんにも解決していないのと同じことなのです。

死は突然にやってくる

 東大の宗教学の権威であった岸本英夫教授は、スタンフォード大学の客員教授としてアメリカに滞在中、ガンの宣告を受けたのでした。働き盛りの、51歳のときです。彼はそのときの心境を、このように書いています。「死は、突然にやって来る。思いがけない時にやって来る。いや、むしろ、死は突然にしかやって来ない、と言ってよい。その当事者は、突然に来た、としか感じないのである。生きることに安心しきっている心には、死に対する用意が、何もできていないからである。」彼の正直な告白の記録は、読む者の心をグイグイと惹きつけずにはおれません。確かに、死は火事よりも交通事故よりも恐ろしいものなのに、準備のできている人はほとんどいないのです。それは、死を克服する手立てなんか、簡単に見つかるわけがない、と初めから諦めているからかもしれません。しかし、聖書はまさに、死を解決したキリストの救いを知らせる書物なのです。

 聖書は、このように言っています。
「そこで、子たちはみな血と肉を持っているので、主もまた同じように、これらのものをお持ちになりました。これは、その死によって、悪魔という、死の力を持つ者を滅ぼし、一生涯死の恐怖につながれて奴隷となっていた人々を解放してくださるためでした。」

 ここには、キリストが十字架の上で死んでくださった事によって、二つのことをしてくださった、ということを語っています。

死の力を持つものを滅ぼされた

 第一に、悪魔という死の力を持つ者を滅ぼしてくださった、と言うのです。ここで、滅ぼすという言葉の意味は、無力にする、という意味なんですね。死が人に対してふるう恐怖を骨抜きにする、役に立たないようにして見せる、そのような意味です。ところで、現代社会の便利な道具のひとつに、クレジットカードがありますね。クレジットとは、信用とか名誉とか後払いという意味があります。要するに、ツケで払うことを可能にするカードが、クレジットカードですね。今、手元にお金がなくても、かなり高額のものを買うことができます。まさに夢のようなカードです。ただし、後で必ず清算しなければなりません。自分の使った金額については、確実に請求がやってくるのです。奔放な生活をして、思いっきり散財したツケは、しっかり回ってくるんです。人生も同じです。私たちの人生でやったことは、必ず、人生の終わりに清算が待っているのです。人生の終わりとは何でしょう。死です。人間は死後、生きていたときにクレジットで生きた一つひとつの行為に対して、必ず、言い開きをしなければなりません。そして、払いきれない罪の負債を持ったまま死んだ人は、永遠の暗闇の中に落ちるのです。しかし、あなたの払いきれない罪の負債を、あなたに代わって肩代わりしてくださる方がおられるのです。それが、イエス・キリストです。キリストは、十字架にかかって死んでくださいました。罪が全くない方が、死と死の裁きを引き受けたのは、あなたの罪を帳消しにするためだったんです。さらにキリストは、死ぬことで、よみがえる条件を得られたのです。そして、死後3日目によみがえり、死という悪魔的な力を粉砕されたのです。

死の恐怖からも解放された

 第二に、この方がもたらしてくださったのは、ただ罪が赦された、というレベルではないんです。死の恐怖につながれていた人々を解放してくださった、というのです。キリストを信じた人にとって、死は解放です。それは刑務所からの出所です。窮屈な縛りからの解放です。暗くて狭くて息苦しい世界から、明るくて、広くて、深呼吸できる、天国への解放なのです。

次元を超えた大きなもの

 昔、名ゴルファーにアーノルド・パーマーという選手がいました。あるとき彼は、サウジアラビアの王様に乞われて、一緒にプレイしたのです。世界的なゴルファーと同じラウンドを回るという、最高の贅沢を王様は味わったんですね。そして、いよいよパーマー選手が帰国するとき、王様はこのように言ったそうです。「何かお礼がしたい、何でも欲しいものを申し出てほしい。」パーマー選手は幾度も辞退しましたが、王様の強い勧めで根負けしたんです。そして、ゴルフクラブを願いします、と言ったんです。まあ、帰りの飛行機で、彼はどんなゴルフクラブが届くのか、いろいろ想像してみました。もしかしたら、グリップにダイアモンドがはまっているかもしれません。あるいは、もしかしたらプラチナ製のクラブかもしれません。世界指折りの大富豪が、特別注文で作ってくれるゴルフクラブは、考えてみるだけでワクワクしてきます。
 さて、しばらくすると、彼の自宅に一通の手紙が届くのです。ゴルフクラブが届くことを待っていましたが、着いた封書は王様からですがペラペラなんです。どうしたんだろう、と思って中をあけてみると、そこには、アメリカの名門ゴルフクラブの権利証が入っていたのです。パーマー選手が求めていたのは、道具としてのゴルフクラブでしたね。しかし、王様がくれたのは、ゴルフ場としてのゴルフクラブだったんです。王様の考えは、次元を超えて大きなものだったんですね。

神は栄光の天国を与えてくださった

 人が求めるものは、死の恐怖からの解決でした。しかし、神がくださるのは、恐怖がなくなるという状態をはるかに、はるかに超えて、喜びが爆発するような栄光の天国であったのです。どうぞ、あなたも、完全なる死の解決者、イエス・キリストを信じ、そしてこの栄光のゴールをご自分のものとなさってください。心から、お勧めしたいと思います。

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